ジョージア(グルジア)の宗教復興の事例で世俗化理論を検証

  • Stolz, J., Gugushvili, A., Molteni, F., & Antonietti, J.-P. (2023). A counterexample to secularization theory? Assessing the Georgian religious revival. The British Journal of Sociology, 1–17. https://doi.org/10.1111/1468-4446.13009

 世俗化論が認めていることの一つに、社会的危機や国家の弱体化などの社会変動下では一時的な宗教変動が生じる、というものがあるが、ジョージアグルジア)の近年の宗教復興はこの主張の反証事例になるのかどうか、を検証した研究。

 26年間のジョージアの宗教変動を分析した結果を、概ね、宗教復興の背景にはジョージアの社会経済的危機があり、その中でジョージア正教会がナショナルアイデンティティを提供し国家の正当化などを行った、など経緯がある。結論としては、上記の世俗化論を反証するのではなく、傍証するものだったという。