『台湾における<植民地>経験』(植野・三尾編2011)

 台湾が「親日的」であると言う場合、台湾では日本統治時代が肯定的に評価されていることがしばしば挙げられる。

 しかし、そもそも台湾はイメージ通り本当にそうなのだろうか?仮に「親日的」だとすればそれはどのような点において「親日的」なのだろうか?

 本書は台湾における植民地時代への感情をフィールドワークや史資料を通じて多面的に論じている(姉妹編に五十嵐真子・三尾裕子編『戦後台湾における<日本>』(風響社、2006年)あり)。歴史社会学文化人類学・歴史社会学・地域研究の重要書である。

※この記事は、北海道大学付属図書館主催企画「本は脳を育てる」に寄稿した紹介文を大幅に加筆修正して再掲したものです。