- 板山昂(2012)「刑罰に対する考え方が量刑判断に及ぼす影響─厳罰志向性尺度の作成と検討」『日本心理学会大会発表論文集』76。
副題にある「厳罰志向性尺度」(Severe Punishment Orientation Scale)への関心から読んだもの。向井・藤野(2021)で使用されていた(向井・藤野2021:103)。
13項目からなる。質問項目は以下の通りである(「Table 1「刑罰に対する考え方」についての質問項目 因子分析結果」から質問項目を抜粋)。
- 「裁判所は犯罪者に甘すぎると思う」
- 「自分が裁判員に選ばれたら、今までよりももっと重い刑を与えたい」
- 「殺害したのが1人だからという理由で、死刑にならないのはおかしいと思う」
- 「凶悪な事件の加害者でも人権は十分に尊重される必要がある」
- 「メディアの報道を見て、なぜ刑罰があんなに軽いのかと疑問に思うことがある」
- 「犯罪者への刑罰を精神疾患があるという理由で軽くするのはおかしいと思う」
- 「たとえ殺人事件を起こしたとしても、死刑にすることには反対である」
- 「たとえ刑に服したとしても、犯罪者が完全に更生するのは無理だと思う」
- 「裁判では、加害者の社会復帰を優先するべきだと思う」
- 「裁判官だけで裁判がおこなわれていた時の刑罰は軽すぎると思う」
- 「罪の重さ(例:万引きと強盗)に関わらず、犯罪者には厳罰を与えるべきだと思う」
- 「刑罰は、犯罪者に「苦痛を与えるため」のものだと思う」
- 「犯罪に対してはそれ相応の罰をもって償うべきだと思う(目には目を、歯には歯を)」
参考文献
- 向井智哉・藤野京子(2021)「少年犯罪に対する厳罰志向性と犯罪不安および被害リスク知覚の関連―先行要因としての子どもイメージに着目して」『実験社会心理学研究』60(2):100-112。
関連する過去記事
shterazawa.hatenablog.com 2021年9月27日閲覧