更新2021年5月31日
- 小山友介・三宅陽一郎・高橋利幸(2009)「ゲーム史探訪 高橋名人の目から見たファミコンブーム」『デジタルゲーム学研究』 3(2):205-219。日本デジタルゲーム学会のサイトにあり。
ファミコンの歴史を、高橋名人を通じて論じたゲーム史研究。共著者には高橋名人も加わっている。冒頭で説明されるように、本論文は「名人の目から見たファミコンブーム」(東京大学、Digra Japan講座、2009年3月6日開催)を元にしたものである(p.205)。
取り上げる期間は、ハドソンがファミコンに参入期から始まり、全国キャラバンブーム、標語、そしてキャラバンが終了しつつある時期頃までである。資料的価値が高い。例えば、論文末には全国キャラバンに関連する情報が網羅的かつ詳細にリスト化されている(pp.211-218)。開催場所の当時と今を比べてみるのも面白いかもしれない、本文中でも、随所で当時のイベントに関連する図や写真が掲載されている。これらを眺めているだけでも楽しい。2018年には高橋名人自身による『高橋名人のゲーム35年史』も刊行されている(高橋2018)。
参考文献