ドミニカ共和国の女性セックスワーカーにおけるスティグマ(Rael 2015)

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  • Rael, C.T. Perceptions of Sex Work-Related Stigma in Female Sex Workers from the Dominican Republic: Implications for HIV Interventions. Sexuality & Culture 19, 674–684 (2015). https://doi.org/10.1007/s12119-015-9284-3

 HIV予防介入研究の視点からドミニカ共和国の女性セックスワーカーFSW)が認知する、セックスワーク関連スティグマを分析した論文。

 HIV介入に関する医療資源へのアクセスにおいて、スティグマは大きなハードルである。女性セックスワーカーもそうであり、本論文では女性セックスワーカーが、「セックスワークに従事すること」に関連するスティグマの規定要因を分析する。対象者は338人の女性セックスワーカーであり、「Sex Worker Stigma(SWS)Index」という尺度が使用される。コミュニティ領域で認知されたものなのか、家族領域で認知されたものなのかも考慮するという。

感想

  • Sex Worker Stigma Indexという尺度が興味深い。日本における応用可能性も探ってみたいところである。
  • 家族領域で認知されるスティグマとコミュニティ領域で認知されるスティグマにわける必要性が感じられた。
  • 同居する子供が独立しているか否かが主要な規定要因になっている印象を受ける。家族領域で認知されるスティグマは、セックスワーク従事時間が長いこと、セックスワークによる収入が主たる生計を占めていることなどが、スティグマを強く認知することと関連するという。セックスワークが家族生活のどの程度を占めているのかが要なのかもしれない。