宗教とポルノに関するアメリカの調査結果を取り上げた記事(『GIGAZINE』2020年6月1日、2019年10月25日)

更新2021年4月4日

 アメリカにおけるポルノをめぐる議論において宗教は重要な論点の一つとなっている。たとえば、福音派などの保守的な教派がポルノに否定的であることが長らく指摘されている。ポルノに対する否定的な感情と保守的宗教意識の関連を論じたSherkat and Ellison(1997)はこの分野における重要な研究の一つであると思われる。

 だが、管見の限り、宗教とポルノに関する議論はさほど生じていない印象がある。GIGAZINEの下記の二つの記事は、アメリカにおける宗教とポルノの議論を紹介したものとして貴重である。

gigazine.net 2021年4月4日閲覧

 ここでは二つの論文を取り上げ、アメリカにおいては宗教の面において保守的なエリアでポルノを見る若者が少なくない傾向を指摘している。なぜそのような現象が見られたのか、という背景要因について、論文著者の見解も含めて書かれている。 

gigazine.net 2021年4月4日閲覧

 こちらの記事では、信仰熱心な人の多いバイブルベルトと呼ばれる地域におけるポルノを取り上げている。Pornhubのデータを用いた分析結果も紹介されている。

参考文献

  • Darren E. Sherkat, Christopher G. Ellison, The Cognitive Structure of a Moral Crusade: Conservative Protestantism and Opposition to Pornography, Social Forces, Volume 75, Issue 3, March 1997, Pages 957–980, https://doi.org/10.1093/sf/75.3.957