「ポルノ禁じた教義、膨らむ欲求・・・「性の現実」わが子にどう伝える?」(たもさん2020)

withnews.jp  2021年4月14日閲覧

  ポルノに対する賛否と宗教の関連は、宗教社会学セクシュアリティ研究においてしばしば論じられてきたテーマの1つである(Perry 2017;Perry et al. 2021;Sherkat and Ellison 1997)(関連記事12)。本記事は『カルト宗教をやめました』(たもさん2020)などの著作で知られるたもさん氏によるものである。

 ポルノに興味をもち始めた子供に、ポルノを禁止する教団で育ってきた夫婦がどのように向き合うのかという内容である。特に2枚目の漫画が良い。宗教とポルノの関係のみならず、現実と性行動の関係をどう考えるかといった、ポルノの諸問題そのものへの議論も展開されている。

 たもさん氏の他の連載記事の中で、「2世信者だった私が直面した息子の「下ネタ」 性の正しい伝え方」(2021年4月14日閲覧)は、本記事と特に深く関連してきそうである。貴重である。

参考文献

  • Perry SL, Hayward GM. Seeing is (Not) Believing: How Viewing Pornography Shapes the Religious Lives of Young Americans. Soc Forces. 2017 Jun;95(4):1757-1788. doi: 10.1093/sf/sow106. Epub 2017 Jan 10. PMID: 28546649; PMCID: PMC5439973.
  • Samuel L Perry, Banning Because of Science or In Spite of it? Scientific Authority, Religious Conservatism, and Support for Outlawing Pornography, 1984–2018, Social Forces, 2021;, soab024, https://doi.org/10.1093/sf/soab024
  • Sherkat, D., & Ellison, C. (1997). The Cognitive Structure of a Moral Crusade: Conservative Protestantism and Opposition to Pornography. Social Forces, 75(3), 957-980. doi:10.2307/2580526
  • たもさん(2020)『カルト宗教やめました。─「エホバの証人2世」の私が信仰を捨てた後の物語』彩図社