『健康格差社会』(近藤2005)

  現代日本における格差と健康を論じた書籍。どのように人々の心と健康に不平等が生じているのか。職業やライフコース、学歴、地域などの社会・人口学的要因は健康をどのように規定しているのか。豊富なエビデンスを用いて論じている。社会疫学領域の研究書だが、社会科学全般においても貴重である。著者には『「健康格差社会」を生き抜く』(朝日新聞社、2010年)、『健康格差社会への処方箋』(医学書院、2017年)などの著作がある。
※この記事は、北海道大学付属図書館主催企画「本は脳を育てる」に寄稿した紹介文を大幅に加筆修正して再掲したものです。